2022年3月10日

皆さんこんにちは。

スマイル歯科・矯正歯科です。

歯医者が嫌いな方は多くいらっしゃいます。
そのような方は、むし歯になっても極限まで放置し、耐えられなくなってようやく受診されます。

このように、むし歯を放置すると、どのようなことが起こるのでしょうか。

 
むし歯の原因は、一般的に「むし歯菌」と呼ばれる「ミュータンス菌」です。
ミュータンス菌は食べかすなどからエサとなる糖分を取り込み、プラーク(歯垢)を作ります。
プラーク内でさらに増殖して酸を発生させ、その酸によって歯を溶かしていくことで、歯はむし歯になります。
 
歯は「エナメル質」で覆われ、内側には「象牙質」、さらにその奥に神経や血管から成る「歯髄（しずい）」があります。
むし歯の進行度は、歯がどれだけ溶けているかで判断されます。
 
奥歯の溝に、白い斑点ができたのを見たことはありませんか？
これは専門用語で「ホワイトスポット」と言われる状態で、初期のむし歯に分類されるものです。
ホワイトスポットは、歯の表面のエナメル質が酸性になることで、エナメル質のカルシウム成分が少なくなる「脱灰」と呼ばれる現象が進んだ状態で「初期むし歯」と呼ばれます。
この状態であれば、ブラッシングやフッ素塗布だけで治療することが可能です。
 
ですが、ここからむし歯が進行して歯に穴があいてしまうと、自然治癒することはありません。
 

 
むし歯が進行すると、まずは歯の表面の「エナメル質」が溶かされて、歯に穴があいてしまいます。
そして、その内側の「象牙質」、神経までむし歯菌が到達していきます。
神経までむし歯菌に侵された場合には「根管治療」が必要となります。
 
さらに放置すると、神経がむし歯菌によって死んでしまうと痛みがなくなりますが、もちろんむし歯が治ったわけではありません。
ですが、ここまでひどくなっても「痛みがなくなったから」と放置してしまう方も少なくないのです。
 
そしてこの状態をさらに放置すると、歯根に膿がたまって強烈な痛みを感じるようになります。
ここまで悪化してしまうと、抜歯するしか方法がなくなってしまいます。
 

 
歯科医院での定期的な検診は、むし歯予防には効果的です。
定期検診では、お口の中が健康に保たれているかを確認するほか、フッ素の塗布やクリーニングを行います。
 
むし歯は、痛みが出る頃にはすでに進行している状態です。
定期検診では、まだ症状のない初期の段階で発見することができるので、進行する前に処置を行うことができます。
さらに、フッ素を歯の表面に塗ることで歯を強くし、再石灰化しやすい歯質にします。
また、どんなしっかりと歯磨きをしていても、完全にプラークを落とし切ることは不可能です。
定期的にプロによるクリーニングで、歯をすみずみまできれいに磨きあげることも大切です。
 

 
このように、初期むし歯であれば痛みもなくすぐに治すことができますが、最悪の場合は歯を失うことになります。
こうした事態を避けるためにも、セルフケアと定期的な受診でむし歯を予防していきましょう。