初期むし歯は削らず治す!メカニズムと歯医者での治療について
2024年7月5日
皆さんこんにちは。
スマイル歯科・矯正歯科です。
むし歯治療といえば、ドリルでむし歯の部分を削ることが一般的です。
しかし、むし歯になっても、ごく初期の症状であれば削らずに治すことができるのをご存じでしょうか。
今回は、初期のむし歯を削らずに治す方法についてお話しします。
初期むし歯が治るメカニズム
お口の中では、絶えずむし歯菌とご自身の免疫機能が戦っています。
食事のたびにむし歯菌が酸を作り出し、それに対して唾液が分泌され、お口の中を中性へと戻すことで、むし歯の進行を阻止しているのです。
そして、食事のたびに酸によって溶かされる歯は、唾液の働きによって修復されます。
この作用を再石灰化といい、初期むし歯を治すにはこのメカニズムを利用します。
つまり、むし歯菌が歯を溶かすよりも、再石灰化で歯を元通りにする作用が大きければ、むし歯はそれ以上進行しないのです。
初期むし歯を治す方法として、つぎのことを行います。
・食べかすを残さない丁寧な歯磨き
・フッ素塗布
食事のあとに丁寧な歯磨きをして食べかすをお口の中に残さないことで、むし歯菌が酸を作り出すための材料がなくなります。
そうすることで、むし歯菌が過剰に活動することを食い止めるのです。
初期むし歯にはフッ素塗布!
歯医者では、クリーニングや治療の最後にフッ素塗布を行います。
フッ素(フッ化物)によって、歯の再石灰化が促進され、むし歯に負けない強い歯を手に入れることができるのです。
上述したように、むし歯菌が作り出した酸によって、歯は溶かされます。
歯の表面を覆っているエナメル質の大部分を構成するのは「ハイドロキシアパタイト」という成分です。
「ハイドロキシアパタイト」はカルシウム、リン酸、水酸基から構成されているのですが、酸によって、カルシウムとリン酸が溶け出してしまうのです。
しかし、唾液の働きによって再び歯に吸収されることで、元の状態へと戻ります。
フッ素塗布を行うと、ハイドロキシアパタイトの成分のうちの一つ、水酸基とフッ化物イオンが入れ替わります。
その結果、ハイドロキシアパタイトは酸に強い「フルオロアパタイト」に変化し、歯はむし歯菌が作り出す酸に溶けにくくなるのです。
さらに、フッ化物は、溶け出したカルシウムとリン酸がエナメル質に戻るサポートも行ってくれます。
フッ素塗布を行うことで、内からも外からも強い歯を作り出すことが可能です。
定期検診でむし歯を早期発見!
フッ素塗布は、継続して行うことで効果を発揮します。
年2回以上定期的に実施することが望ましいため、歯医者での定期検診を利用して、フッ素塗布を行いましょう。
定期検診を受けることで、むし歯があっても初期に発見でき、削らない治療につなげられます。
スマイル歯科・矯正歯科ではもちろん定期検診を実施し、プロによる徹底したクリーニング(PMTC)も受けていただけます。
JR飯田橋駅東口から徒歩4分の通いやすい場所にありますので、お仕事帰りにもご利用ください。