子供の歯(乳歯)は通常、全部で20本あります。生後約6ヵ月頃から生え始め、3歳頃に20本生えそろいます。そして、6歳頃から大人の歯(永久歯)が生えてきます。
歯は一生の財産。丈夫で綺麗な歯は、お子様への最高のプレゼントです。お子様が生涯虫歯で困ることのないよう、生後1歳からしっかりとケアを行いましょう。
■ 乳歯は生え変わるから大丈夫?
「乳歯はいずれ生え変わるから、虫歯になっても放っておけば大丈夫」そんなふうに思っている方も多いかと思いますが、これは大きな間違いです。
乳歯にはあとから生える永久歯が正しい位置に生えるための道しるべの役割があります。そのため、乳歯の虫歯をそのままにしておくと、大人になってからの歯並び・かみ合わせ・顎の発達に大きな影響を及ぼします。せっかく綺麗な永久歯が生えてきてもすぐに虫歯になってしまう、曲がった状態で生えてしまう前に、お子様の成長に伴ってしっかりとお口の健康管理をしてあげることが大切です。
子供が虫歯になりやすい理由
乳歯は永久歯に比べ、エナメル質が薄くて弱いです。また表面にミクロの穴が沢山開いていて、とても柔らかいです。そのため大人に比べると虫歯になりやすく、進行も速いです。
■ 当院での小児歯科治療
● 虫歯治療
大人でも虫歯の治療は痛くて嫌なイメージがあります。子供にとっても、治療に対するプレッシャーは大きなものになりますので、その子に合った治療方法をいくつかご提案させていただきます。その中で保護者の方にも納得のしていただける治療方法で治療を行います。
● フッ素塗布
フッ素を塗布すると歯質が強くなり、虫歯菌の出す酸に対して乳歯が溶けにくくなります。また、フッ素はカルシウムやリンが溶け出した歯の「再石灰化」を促すので、小さな虫歯であれば治療を行わなくても治る場合がございます。
● シーラント
シーラントとは、奥歯の噛み合う面にできる虫歯に対しての予防方法です。生えたばかりの乳歯・永久歯の奥歯には深い溝があり、歯ブラシの毛先が入りづらいためどうしても食べかすが残ってしまいます。そこで虫歯になる前に、奥歯の溝の部分を薄いプラスチック(シーラント)で埋めると、虫歯の予防に繋がります。
● 歯磨き指導
子供の頃から正しい歯みがきの習慣と方法を身に着けておくことは非常に重要です。 担当歯科衛生士が、歯ブラシの選び方・持ち方・動かし方など、分かり易く指導します。
● 矯正治療
幼い頃に矯正治療を始めると、歯や顎の成長に合わせた治療を行うことができます。そのため、治療期間が短くなったり、歯を抜かずに済んだりするというメリットがあります。
● 定期検診
歯が生えはじめたときから歯のケアは始まっています。歯が生えたらできるだけ早めにご来院ください。定期的にお口の中をチェックして、丈夫で健康な歯を保ちましょう。
● キッズルーム
歯医者さんにネガティブなイメージを持ち、治療が嫌いになってしまわないように、お子様がリラックスできる環境を整えています。
■ おうちでできる虫歯予防
● お母さんの仕上げ磨き
一人で上手に歯磨きできるようになるまでの間は、お母さんやお父さんが仕上げ磨きをしてあげましょう。お子様のお口の中はとてもデリケートなので、力を入れすぎず、優しく磨いてあげてください。
※お子様が小学校が上がるくるらいまでが目安ですが、お子様の成長に合わせ、しっかりと一人で歯みがきができるまでサポートしてあげてください。
● 食生活からの予防
甘いお菓子やジュースを、お子様に安易に与えてはいませんか。規則正しい3食の食事を取り、おやつは1日1回、時間を決めてその時間に食べるようにしましょう。小さな頃からきちんとした食生活を送ることで、大人になっても丈夫な歯を保つことができます。